2014年5月13日火曜日

1-04.フライラインについて

フライラインは「アフトマ AFTMA(American Fishing Tackle Manufactures Assosoation)」という国際規格によって重さが決まっています。
0番(#0)から15番(#15)くらいのウェイト表示に分かれていて、数字が大きくなるほど重くなります。
あくまでイメージとしてですが、ウェイトが軽い(数字が小さい)ほど近いポイントで小さな魚を釣るのに向き、重いほど遠くへ投げて大きな魚を釣るのに向いています。


一般的な渓流では遠くのポイントを狙うキャスティング(ロングキャスト)は必要ではなく、むしろ繊細なアプローチが必要となることから、一般的には3~5番ウェイトが用いられています。
2番以下の極端に軽いウェイトのフライラインはより繊細なプレゼンテーションができ、ドラグフリーの状態も作りやすいのですが、キャスティングの難度が上がるため初心者向きとは言えません。ビギナーにお勧めできるのは3番以上、できれば4~5番ウェイトということになります。

またフライラインには水に浮くタイプ(フローティングライン)と沈むタイプ(シンキングライン)がありますが、渓流ではフローティングラインのみで十分です。

さらにフライラインには、キャスティングしやすいように先端へ行くほど細くなるテーパーが付いています。このテーパーの形状(テーパーデザイン)にも幾つかの種類がありますが、渓流ではダブルテーパー(DT)もしくはウェイトフォワード(WF)と呼ばれるテーパーデザインが適しています。
ウェイトフォワードラインの方が遠投するのに適していますが、渓流ではどちらも大差ないので好みで選べばよいでしょう。

一方、湖でのフライフィッシングではロングキャストを求められることが多く、また釣れる魚も渓流より大きいことが多いので、6~8番ウェイト程度が推奨されます。
当然ロングキャストしやすいラインテーパーであるウェイトフォワードラインを選びます。
また湖ではフライを一ヶ所にとどめて置くのみでなく、プレゼンテーションした地点から積極的にラインを引っ張って(ラインリトリーブ)フライを動かし、魚を誘う釣り方を多用します。
その際、フライを水中に沈めることが多いため、シンキングラインの準備もしておいた方が良いかもしれません。

シンキングラインにも沈むスピードによってタイプ1からタイプ5くらいまで分類されます。
もしシンキングラインの準備もするのであれば、まずはタイプ2程度の比較的ゆっくり沈むラインでシンキングラインの釣りに慣れることからはじめるべきだと思います。


フライキャスティングとはラインコントロールが全てと言って過言ではありません。重さのほとんどないフライをあらゆる状況で自由に動かすために、フライラインそのものにも実に多くの種類が存在します。より詳しい説明は別の機会に譲るとして、フライフィッシングを始めるに当たりまず必要な情報は上に紹介したものだけで十分です。

先の説明を踏まえて、最後にお勧めのラインを紹介します。いずれの場合もロッドとのマッチングを考慮してください。

渓流向けフライライン
DT-3F(ダブルテーパー3番フローティング)
・WF-4F(ウェイトフォワード4番フローティング)
・WF-5F(ウェイトフォワード5番フローティング)

湖向けフライライン
・WF-6F、WF-7F、WF-8F
・WF-6SⅡ、WF-7SⅡ、WF-8SⅡ (ウェイトフォワード8番シンキング・タイプ2)

*上記表示方法はメーカーによって異なる場合があります。

フライラインはリールに巻き込んだまま長時間放置すると
巻き癖が付いてしまうので、シーズンオフや使わないライン
はドレッシングをしてジップ付きのビニル袋に保管しておくと
便利です。

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