2015年5月20日水曜日

スタンダード・ドライフライとショートリーダー

ドライフライにはハックルの巻き方で、大きく2つの基本となるスタイルがあります。
皆さん既にご承知の通りで、フックシャンクにポストを立て、そのポストにハックルを巻く「パラシュートスタイル」と、もう一つはフックシャンクに直接、垂直にハックルを巻く「スタンダードスタイル」です。

左はパラシュート、右はスタンダード。全く違う印象を受けますが、
ハックル、ボディ、テール共に同じマテリアルが使われています。

それぞれ一長一短がありますが、特徴を理解した上でその状況に即した流し方をすることでいずれも効果的なフライとなるのだと思います。

現在、渓流フライフィッシングの主流はより細くより長い「ロングティペット・リーダー」となっているので、その使い方で言うと空気抵抗の大きなスタンダードスタイルはやや不利といえるでしょうか。

しかし僕自身はと言うと、圧倒的にスタンダードスタイルのドライフライが好きで、ドライフライを使う状況での9割くらいはこのタイプのフライを結んでいます。
どんなフライを使うかは、アングラーそれぞれが知識や経験、それに好みから選べば良いのですが、今回はスタンダードスタイルのドライフライを使うときのコツを紹介したいと思います。


先にスタンダードスタイルは「空気抵抗が大きい」と書きましたが、これを理解することが最も大きなポイントです。
空気抵抗が大きなフライの問題点は何かと言うと、キャスティング中にフライが回転しやすいということです。
これは言い換えるとティペットに「糸よれ」が発生するということでもあります。
先に「スタンダードスタイルはロングティペット・リーダーには不利」と書きましたが、その意味もここにあって、細く長いティペットは糸ヨレを生じさせやすいと言う欠点につながっています。


糸ヨレを減らす方法としては、まず不要なフォルスキャストを減らすこと。
そしてティペットを太くすることです。
ライトタックル志向の広まりと共に、渓流では7X、8Xといったティペットを使う方が非常に多くなりました。
1番ウェイト或いは0番ウェイトといった最軽量フライラインと8Xティペットのスリリングなゲーム性の高い面白さは十分理解できますが、これはパラシュートフライやそれよりさらに空気抵抗の少ないCDCフライには良いかもしれませんがスタンダードスタイルのドライフライではトラブル頻発が目に見えています。
フライフィッシングは他のどんな釣りのスタイルよりも全体のタックルバランスが重要で、ロッド、ライン、リーダー、フライといったそれぞれの要素が有機的に働いてこそ優れた機能性を発揮するということを再度ご確認ください。
(*以下参照「1-01.フライフィッシングは他の釣りと何が違うのか」)


参考までに僕自身が渓流でよく使うティペットのサイズをフライサイズとあわせてご紹介します。
・フックサイズ12番:4X
・フックサイズ14番:4~5X
・フックサイズ16番:5~6X
・フックサイズ20番:6~7X
といった具合です。

また、僕の場合はティペットを含めたリーダー全体の長さも9~12ftといったところです。
長くても12ftを超えることはめったにありませんし、逆に小渓流では7ft程度の場合も少なくありません。

狙ったポイントにフライをプレゼンテーションし、必要な距離をしっかりとナチュラルドリフトさせることができるのであれば、リーダーの長さは短い方がトラブルのリスクが少なくなると考えています。

そしてもう一つ重要なのは、ポイントに対する立ち位置です。
流れやポイントに対し、立つ場所によってナチュラルドリフトのしやすい場所やドラグがかかりやすい場所などあるものですが、これは経験を重ねるしかありません。
(またナチュラルドリフトをしやすくするためのキャスティング・テクニックもあるのですが、これは別の機会に譲りたいと思います。名前だけ紹介しておくと、パラシュートキャスト、カーブキャストなどのトリックキャスト、そして水面に置いたラインやリーダーの形を変えるメンディングです。)


以上のようにスタンダードスタイルのドライフライを使う上ではショートリーダーの優位性を僕自身は感じていますが、その一方、フィッシングの最中にあえてティペットを継ぎ足して長くしたり(つまりロングティペット化)、ワンサイズ細いものに変更する場合もあります。

比較的緩い流れの場合に多いのですが、トラウトがフライを捕食しようと浮かび上がってきたり追いかけてくるのに、鼻先で躊躇ったり突いたりするだけで反転してしまう状況です。

こういう時は目視では確認できない微細なドラッグがかかっている可能性が考えられます。
もしフライが魚が食べたいものと大きく異なっているのであれば、それほど近くまで寄ってくることは少ないと思うので、僕はフライの変更よりはドラグの方を怪しみます。(フライサイズをワンランク小さくする方が良い場合も考えられますが。)
そんなときはティペットがヨレやすくなるリスクを負っても、よりドラグのかかりにくくなるいずれかの方法を試す価値があると言えるのではないでしょうか。

メイフライ

いずれの場合でもティペットのヨレは宿命と言っても良いので(?)、ある程度は割り切ることも必要になります。
もちろん割り切るというのは糸ヨレをそのままにして釣りを続けると言う意味ではなく、数投ごとにティペットをチェックする癖をつけることです。
少々のヨレなら戻してやることも可能ですし、いつの間にかひどくヨレて絡んでしまったり、ウィンドノットができてしまっていたら、ティペットを交換するべきでしょう。
糸ヨレはティペットの強度低下をもたらしますのでビッグワンがヒットした時に泣きを見ないためにもこまめなチェックを忘れないようにしてください。


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ロン、フィッシュ・オン!

米国から来日したロンさんと一緒に忍野へ行ってきました。新緑の美しい最高の季節ですね。