2018年7月21日土曜日

夏ヤマメ


 今年は6月中に梅雨明けしてしまったこともあり夏が長いですね。必然的に渇水が懸念されたところですが、梅雨明け後に起きた西日本での豪雨災害の被害の大きさに言葉も出ません。被害にあわれた方に心よりお悔やみ申し上げると共に、一日も早い復興をお祈りいたします。



 そんな中ではありますが夏のヤマメ釣りに出かけました。先述の大災害をもたらした雨雲の端っこがこの谷川の山塊にもかかっていたためか、梅雨の雨が少なかった割には豊富な水量でした。まぁ特に増水している訳ではありませんが、近年の慢性的な少ない水量(暖冬・雪不足の影響か?)に比すると十分と言えます。


 連日の通り朝からうだるような暑さ。実際、9時には30℃を超える気温が続いています。こんな日は渓流の水しぶきが心地良いですね。ウェーダー履いて動き回っていたら熱中症になりそうなので、ウェットゲーターでじゃぶじゃぶ流れに入ります。(*ウェアリングはこちらを参照。


 しかしながら盛夏の渓流釣りは「夏ヤマメは足で釣れ」とか「一里一匹」なんて言葉があるくらいで、それほど簡単な釣りではありません。とにかく歩くことを厭わず、一か所で粘るようなことはせずに多くのポイントを釣ることが夏のヤマメ釣りの定石です。


 僕が個人的にホームリバーとしている某里川はこの季節になるともう釣りにならないことが多いです。岸際はブッシュが生い茂り、また水温も高すぎて魚が積極的にエサを追う環境ではなくなってしまいます。
そこでこの日は、その里川の上流、山岳渓流の区間へ足を延ばしました。


 実は今までこの上流エリアまで来たことは無く、ほとんど初めての川と言って良いような状況だったのですが、いつもの里川とは打って変わり思いの外本格的な渓流でちょっと驚きました。


 釣り上がるにつれ、その本格渓流の印象はどんどん強くなり、大石の作る落差が連続するヤマメと言うよりイワナの生息環境のような風景へと変わっていきました。
 しかし僕が知っている範囲では、この川にイワナは生息していません。
 そして、そのイワナが棲んでいそうな流れから、やはりピカピカに磨かれた美しいヤマメが飛び出してきました。


 ただし魚のサイズ的には小ヤマメが多く20cmに届くかどうかのサイズは1尾のみで、あとは15cm前後でした。
 とは言え、夏ヤマメの難しいイメージとは異なり、魚の活性は低くありませんでした。


 実はキャッチしたヤマメは5尾だけだったのですが、バラシやチェイスはその倍以上あって、思いの外魚の姿を見ることができて意外でした。
 それに・・・なぜかよく分からないのですが、この日はバラシが多い割に、そのことが全く悔しくなかったのが不思議です。
 たくさん釣れるイメージを持っていなかっただけにアクティブな反応を見るだけで満足だったのかな?


 小さなヤマメが多かったですが、一度25cmを余裕で超えるようなサイズがチェイスしてきました。
 この日は16番サイズのヘアカディスを筆頭にディアヘア・メイフライダンティップウィングドのドライフライを多く使っていたのですが、魚は小さくとも14番くらいのフライに平気で飛び出してきました。


 そこで思い切って10番フックに巻いたクイルウィングのフライを投入したところ、底の方から大きな影がゆっくりと浮上してフライを一瞥してから底の方へもぐってしまいました。
 反応があったのは最初の一投のみ。その後はフライを変えても流す筋を変えても全く反応はありませんでした。


 クライマックスはそのゆったりとしたチェイスだったかな。いやぁドキドキした(笑)。
 それにしてもあのゆったりとした浮上の仕方はヤマメとは思えないなぁ。ひょっとしたら、イワ・・・?


 そんな訳で16時頃、イブニングを待たずに釣りを終えました。
 終えました、というか、初めての区間でもあるし写真でもわかる通りのかなり源流に近い、谷底を流れる川なので、暗くなってから帰るのは危険、という判断でもあります。
 いい加減な気持ちと装備で入渓するのは危険です。


 それにしても思いの外気持ちの良い釣りができました。夏の間にもう一度くらいこの川に行こうかな。

 毎日暑い日が続いていますが、もうすぐ夏休みという方も多いと思います。是非渓流の清涼感溢れるフライフィッシングをお楽しみください。Tight line!

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ未更新のお詫び

いつも当ブログをご覧に頂き誠にありがとうございます。