3月ももうすぐ終わるというのに2日続けて冷たい雨が降りました。都心の気温も10度に届かず寒かったのですが、それもそのはず東京近郊の山地でも雪が降ったのだとか。でも悪いことだけじゃないと思いたい。近年全国的に降雪量は減少しているようで、どこの川へ行ってもシーズンを通して水量が少ないように思います。
雨でも雪でも良い。少しくらい寒くても我慢する。川も山も潤してほしい。そして大気中の花粉も洗い流してほしい!
寒いけど、行くでしょ(笑)。
いつもの、虹鱒の川と僕が呼んでいるK川へ着いたのはお昼ちょっと前で、その時はまだ小雨がパラパラしていました。濁りは多少あるものの、釣りに影響するほどではなし。気温は6度か7度ととにかく寒いのでとりあえずニンフ。この日は家で準備しているときからニンフしかやるつもりはなく、また雨が降るとわかっていたので9フィートのグラファイト・ロッドを用意しました。
しばらく小雨が降ったりやんだりしていましたが、3月の川の風景はまだまだ寒々しいです。実績のあるポイントでも何の反応もないまま、ニンフはただ流されていくのみ。
状況が変わったのは午後3時頃。どんよりと一帯を覆っていた雲が去り、突然といった感じで太陽が差してきました。それまでところどころわずかに弱弱しく飛んでいたユスリカが増え、また時折小さなカゲロウも目につくようになりました。
そんな良いタイミングで現れたのが上の写真のポイントでここもまた実績のある好きなポイントです。段差の下を一通りニンフで探り、相変わらず何の反応もないまま堰上のプールを釣ろうとすると、目の端で小さな波紋をとらえました。
フリーズ。動いちゃだめだ。静かに、そのまま、目だけは水面の異変を探せ。
もう一度、波紋。ライズだ!魚も見える。ハヤじゃない(笑)。じっと動かずに観察していると何度も波紋は繰り返されます。そっと岸の葦の中に体を隠してフライラインからリーダーごとニンフを外し、総取り換え。新しい5Xのリーダーの先に0.6号(6X相当)のナイロンラインを付け足してミッジドライを結びます。
え?ミッジフライを使うにしてはティペットが太い?いいのいいのハリスは可能な限り太く、が僕の好み(笑)。
静かに、静かに、驚かすな。ライズまでの距離は思いのほか近いのでロールキャストでプレゼンテーションします。3投目くらいに魚が動き、流れるフライの数cm横でライズ。本物のエサを食べたようですが、水面を流れる虫は僕には見えませんでした。恐らく何らかのイマージャーでしょう。(注:「ライズがドライフライとは限らない?!」参照。)
フライが違うのか?ニンフで水面直下を狙うべきか?と悩んでいると、その上流でメイフライのダン(亜成虫)が流れているのを確認。よし、大丈夫。ドライでも出るはず。もう一度プレゼンテーション。静かに、静かに、静かに。
そしてその後の5投目くらいでヒットしました!やった!!
はぁ~気持ち良い!ヒットフライは白い小型メイフライを模したスタンダード・ミッジドライ。うまいこと流れてくれました。
太陽が出てきたこともあるのですが、不思議なもので1尾釣ると川の風景が変わって見えます。菜の花、土筆、すでに花が開いたフキノトウ、そしてもちろん桜。
春ですねぇ。春の雨は悪いことなんてありません(笑)。
結局、夕方5時ころまでやって竿仕舞。日が陰ると気温も一気に下がりだしたのでもうハッチが増えることはないだろうと判断しました。
この日、魚を見たのはキャッチした際の一尾のみ。一度だけのチャンスでした。
これから気温も上がり、川虫のハッチも増えます。春です、Tight line!
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