【流水のポイントと釣り方のコツ②】
少々順番が逆になりましたが、まず川の流れに難する言葉の確認をしておきたいと思います。
- 瀬(せ):流れが速く波立っているところ。
- チャラ瀬:浅瀬のこと。
- 瀞(とろ):流れが緩く水面が静かなところ。
- 淵(ふち):瀞と同義ながら、より止水に近い場所。プールと呼ぶこともある。
- ワンド:岸が凹型に弧を描いているところ。
- 岬:岸が流れに突き出ているところ。
- 主流(しゅりゅう):流れの最も強い流れ。本流ともいうが、「支流・本流」とは別。
- 巻き返し、反転流(はんてんりゅう):
- 右岸(うがん)/左岸(さがん):川を上流から下流を見て右側の岸を右岸、左側の岸を左岸と呼ぶ。
前回は流水のポイントの中でも、岸の形状と流れの関係や障害物の影響で流れが弱まる場所のポイントを探しました。瀞や淵のポイントだったと言えますが、今回は特にオイカワをメインに瀬を釣る方法を紹介したいと思います。もちろんウグイやカワムツも狙い方は同じです。
上の写真の左側に流れの段差と白く泡立つ落ち込み、そしてそれに続く強い流れが確認できます。この強い流れが瀬ですが、前回狙ったのはこの瀬の脇に生じている弱い流れ及び巻き返しの部分でした。魚釣りの定石ではやはり強い流れの近くにある弱い流れを狙うことがです。強い流れ(瀬)は水中の酸素も豊富で多くのエサを運びますが、それが溜まるのは瀞や淵など流れの弱いところです。
それではなぜ瀬を狙うのでしょうか。もちろん魚がそこにいるからに違いないのですが、ではなぜ魚はエサの溜まる弱い流れでなく瀬の中に入っていくのか。理由の一つに季節という要素が考えられます。つまり魚たちがあえて流れの強い瀬の中に身を置く理由はエサが多いことの他に暑さ対策とも言えます。
夏、気温も水温も上昇すると、いくら温帯性の魚といえど棲み難くなっていきます。魚は変温動物なので生息環境に合せて自分の体温を上げたり下げたりしなければなりません。そのため夏はより涼しいところ、冬は暖かいところへ本能的に移動しています。夏、魚たちはまず日陰を探すでしょうが、やがて水深が浅い場所は高温化すると酸素量が乏しくなります。こうなると遊泳力の高い魚は強い流水で温度が上がりにくく酸素量も豊富な瀬の中へ入っていくようになります。
それでは夏を中心に楽しむ瀬の釣り方を紹介します。そうはいってもまずは特別なことをする訳ではありません。まず、夏の瀬釣りはチャラ瀬と呼ばれる浅瀬で行います。水深は10~20cm程度です。安全に注意してマリンシューズなどで川に立ち込んで釣るのも気持ち良いです。
【仕掛け】
肝心の仕掛けですが、玉ウキを使ってください。流れ、波に揉まれることが多いので立ちウキでは見難いです。そしてオモリは小さなものを一つ。オモリがないと道糸が弛みすぎて絡んだりトラブルが増えるのですが、とにかく軽い仕掛けにすることを心がけてください。慣れたらオモリなしでも構いません。非常に浅い場所なので魚は常に頭上を流れるエサに注意していますから底付近を探る必要はありません。こういった軽い仕掛けを流れに漂わせる釣り方を「ふかせ釣り」と呼びます。
上流から下流へ流しますが、流れが速いのであっという間に流れきってしまいますが、もう一度上流へ繰り返し仕掛けを振り込み、流します。
【エサ】
このふかせ釣りで最も良いエサは「川虫」です。次は「サシ」。その次が「パン」といった順番ですが、流れに落ちないようシッカリと練り込むように丸めて針付けすればパンでも良いでしょう。ただし瀬の釣りでは川虫と比べると明らかに釣果に差が出ますので、可能であれば川虫を採集するのが良いと思います。
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