2018年6月27日水曜日

イワナ遠征

毎年の行事となりつつある福井県九頭竜川水系でのイワナ釣りへ今年も行ってきました。
4シーズン目のことでもあり、その川筋の癖にも大分慣れてきたかな、というところです。



今回は土日の二日間で三本の川を釣りました。
まず最初に入ったのが今回のメインとなる藪沢系源流の川です。濃密な雨林、色濃く繁茂する緑と時折漂う獣臭。苔生す岩と飛沫を立てる落差のある流れ。


その小さな流れの所々から飛び出す全体的に黒い色調のイワナ。
ここは固有のヤマトイワナを釣ることができる、非常に貴重な流れです。


「釣ること」自体は比較的簡単だと言えるかもしれません。苛烈な生存競争の中で生きている野生種は餌に対して極端な選り好みをすることはなく、したがってフライのチョイスに悩むことも少ないと言えます。


問題はフライをどうプレゼンテーションするか、です。
足元や体の脇のブッシュ、頭上や背後を覆う木の枝。流れを遮る流木や空中を横切る蜘蛛の巣。


ここでは「美しい」フライキャスティングを望むべくもありません。
無駄なラインを出さない。無駄なフォルスキャストをしない。バックキャストができないのは当たり前。ロールキャストの基本を思い出し、ボゥ・アンド・アロゥキャストも多用します。


そして何より重要なことは自分の存在を魚に気取られないこと。
小さな川では魚からも我々の存在が確認されやすいのは言わずもがな。ブッシュに身を潜め、岩の陰に隠れ、座り込むようにしてなるべく遠くからフライを届けること。


そうやって出会うことのできたイワナの一尾一尾のなんと美しく尊い存在か。
この濃密な環境がこのイワナたちを育み守り続けてきたんだなぁと感慨深く感じます。


釣り始めはライトケーヒルを結んでいたのですが、水面付近で目に付く水生昆虫はあまり小さなものは別にすると、真っ黒いちょっと大型のトビケラやカワゲラが多かったので茶系・黒系の色がついたフライを多用しました。
こういったフライの選択もまた自然環境と一体になるアプローチと言えるでしょうか。


□ □ □

次に行ったのは、現地でいつも歓待してくれる釣り仲間のひらさんのお気に入りだという川。
こちらは割とオーソドックスな渓流と言えます。


最初の源流河川で釣れたイワナの写真と見比べていただきたいのですが、この川のイワナはブルックトラウトのような鮮やかな色味を持つイワナです。
写真よりも実際の魚の色の方が青みが強かったように思います。


細かなことを言えばヤマト系、ニッコウ系・・・と色々イワナの種類もあるのでしょうが、そんことよりも生息する環境に合せて力強く生きる姿に、またここでも感動してしまうのでした。


実はこの川はアマゴがよく釣れるという話だったのですが、この日はなぜかイワナだけでした。巻き返しや落ち込み、流れの淀みなどイワナの好む場所以外の、アマゴが付きそうなストレートな流れでも飛び出したのはイワナでした。


まぁ、どちらにしても嬉しいのですが(笑)。


□ □ □

そして三本目となる最後の川は、とある大堰堤に挟まれた短い流れの区間。
事前情報ではあまり状況は良くないようでしたが、移動の関係で一応探ってみることに。


予想通りあまり状況は良くなかったのですが、ここで人生初となる魚との出会いがありました。
川岸付近の大きな岩が連続する流れの筋を、その岩ぎりぎりに流したエルクヘアカディスにその魚はヒットしました。


はじめは当然イワナだと思ったのですが、それほど強い抵抗もなく上がってきたのはコロコロした茶色い魚体。
「カジカかぁ」と思い手のひらに乗せると、何か違う。カジカよりもっと体に厚みがあるし、もっと丸っこい。それに顔もより厳つい。


そして決定的に異なるのはエラブタの端が上向きに尖っていること。
そう、アユカケです!


実はこの前夜、いつもお世話になっている土地の日本料理屋さんで大将からアラレガコ(アユカケの現地名)の話を伺い、その写真も見せて頂いていたのでした。
全くの偶然とはいえ、その翌日にその魚と実際に出会ってしまうという、、、これまた感動したのでした。


その後、反対側の岸沿いの流れを釣っていると、「いかにも」というポイントで派手にヒットしてくれたのは今回の釣行で唯一となったアマゴでした。
朱点の美しい美形の魚に大満足です。


やはりエルクヘアカディス万能説はある程度真実なようです(笑)。



そんなこんなで今回もしみじみと歓びの広がる釣行を楽しむことができたのでした。
今シーズンも、もう一度くらい行っちゃうかもしれないなぁ♪
Tight line!

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