慣れるとロールキャストだけでもそこそこの距離を投げられるようになるのですが、まずはあまり距離を考えず、ロッドの動き(ロッドワーク)でロッド内部にためられた力をフライラインに伝達する感覚を意識してください。
キャスティング練習の時は危険なので本物のフライは使いません。
但し適当なリーダーと、その先にフライの代わりになる毛糸の切れ端などを結んでおいてください。
この準備を怠るとフライライン同士がぶつかり合って、場合によるとフライラインそのものを損傷する恐れがあります。
今回は専用のリーダーは使わず、ナイロンライン6ポンドを1m程フライラインの先につなげ、先端に直径2cmほどの赤いウールを結びました。
ちなみにキャスティングレッスンを受けているのは6歳の小学一年生です。
身長120cm弱なので、ロッドの長さはおよそ6フィートです。(正確には158cmで、これは折れたロッドを流用して僕が作ったものです。)
フライラインはダブルテーパーの5番を使っています。参考までに。
【ロールキャストのポイント】
- ロッドを立てる時のグリップの位置・高さ(耳の近く)。
- フライラインを地面に這わせるように手前に引いてくること。
- ロッドを前に倒すキャスティングの時にロッドを撓らせること。
- フライラインは必ず自分の右側を移動させること(右利きの場合)。
- キャスティングモーションの一連の動作を通して力まないこと。特に二の腕や肩に力が入らないように。
- 地面と水平にフライラインが転がるように前方へ飛んでいく形(ループ)を意識する。
繰り返しになりますが、ロールキャストはフライキャスティングの基本です。
自分の両サイドや後方・上部をブッシュで囲まれている状況や、水面上で乱れたフライラインを一度真っ直ぐに直す場合など、ロールキャストは実際の釣りでも多用する技術です。
ちなみに、このようにキャスティング中のフライラインが空中で描く、ロールするような形のことを「ループ Loop」と呼びます。
美しいループはロッドのパワーが上手くフライラインに伝達された時に生まれ、パワーや方向が一定するために、風などの影響も受けにくく、ポイントへのコントロールもしやすくなります。
つまりキャスティングの良し悪しは、まずはフライラインが美しいループを描くことができるかどうかによって判断できるので、ループに注意して練習してみてください。
一般的にはループの高低幅が低い形を「ナローループ」、高低幅が広いものを「ワイドループ」と呼び、ナローループの方が風の影響を受けにくく、飛距離も出るために良いとされています。
ロールキャストでナローループを作ることは難しいので、まずはワイドループで構いません。
ループを意識してください。
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*ビギナー向けのフライキャスティング・レッスン(フライキャスティング・トライアル)も行っています。都内にて毎月定例日の開催ですが、別の日でも可能なことがありますので、ご希望の方はご連絡ください。
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