渓流型の管理釣場ですが、魚影も濃いのでそこそこ魚を釣りながらのんびりしたい人には向いているフィールドです。
まずはログハウス風の事務所で受付を済ませます。
朝は天気予報崩れの雨が降っていたのですが、事務所内にコーヒーや麦茶のサービスがあるので、小降りになるまでタックルを準備しながらちょっとのんびりしました。
養沢毛鉤専用釣場・事務所 |
受付時に番号の書いてあるバッジを受け取り、納竿時に返すシステムなのですが、この日の僕は7:30頃ついて18番でした。
帰りに聞くと日曜日のこの日は合計30数名の来場者がいたそうです。
雨が上がるのを待ちながらテラスでコーヒー。 無料ですが、募金箱があったので細やかながら・・・。 |
タックルの準備をしているときに、この釣場へは良く来るというベテランの方がいらっしゃったので状況を尋ねたところ、「自然の渓流ではあるけれど、あくまでも管理釣場なのでニンフ主体が良いだろう。魚が群れている場所もあるけれど、やはり連日攻められているからドライでは近寄っては来るけれどヒットまではなかなか・・・」との由。
事務所下の最下流部から入川すると、小型トラウトの群れがそこここで見られました。試しに早速16番のドライフライを流して反応を見ますが、確かにフライの後をつけてくるような魚はいてもヒットまでは至りません。
そこで、イマージャー系のウェットフライで水面直下を流すと、すぐにガツンと当たりがあって・・・バラシ。
なるほどね。もう一度、同じ場所を同じようにトレースすると・・・今度はしっかりヒット。この日最初のニジマスをキャッチ。
同じパターンで何匹か釣ったり逃がしたりしましたが、いずれも川幅いっぱいに緩い流れが続いてるポイントです。
ニジマスが緩い流れに定位しているポイントでの釣り方は分かりました。次はドライフライで釣れる魚を探します。
ヒットフライはメイフライです。 |
早い流れや瀬、落ち込みの流れだしなども探ったのですがほとんど反応はありません。水面を早く流れてしまうフライには反応しないようなので、次は流れにフライがとどまるポイントを集中して探ってみました。岩の裏や落ち込みの脇にある「カガミ」或いは「巻き返し(反転流)」のポイントです。
こういう釣り方はイワナを釣るときのポイントですね。僕の普段の釣りではニジマスはさておき、ヤマメがメインのターゲットとなるのであまりこういうポイントを集中して狙い続けることはないのですが、今夏は2度の山岳渓流のイワナ遠征で鍛えられたので(笑)、その成果を発揮する良い機会ですね(笑)。
大岩の段差を経ての、とある落ち込み。反転流を利用して白泡脇に14番のドライフライをとどめおくと・・・泡の下から茶色い魚体がヒット!
ロッドを引き絞る楽しい抵抗。足元の流れに横たわる姿は、ポルカドットの美しい魚体をしたブラウントラウトでした。
後で受付の女性に聞いたところ、ここ数年ブラウントラウトは魚食性が強いのを考慮して放流していないので、運の良い人がたまに釣る程度なのだとか。やぁ、うれしいな。
落ち込みの脇は丁寧に。 |
別の同じようなポイントでも、同じような釣り方でやはりニジマスをキャッチすることができました。
頭上を早く流れてしまうドライフライには反応しにくい状況だったので、魚が身を隠す障害物に合わせて長くフライを見せる釣り方がこの時には合っていたんでしょうね。
メイフライで。 |
ニンフでも。 |
午前中の釣りはこれまで。昼食は川沿いにある蕎麦屋さんで頂きました。
写真は注文前の「お通し」的なサービス。かなりうれしい♪(笑) |
そのお蕎麦屋さんから上流は人気のあるエリアなのか釣り人がちょっと多かったです。一定間隔で並んでいるのでなかなか入る場所がなく、しばらく歩いてからリスタート。
ちょっと午前中よりもプレッシャーが高いような気がしたので、ニンフで釣ることにしました。
12番のフェザントテイルニンフですが、これはフライ考案者のフランク・ソイヤー氏のオリジナルに倣ったスタイルです。(参照「閑話休題:フランク・ソイヤーのフェザントテイルニンフ」)
タイイングバイスもスレッドも用いず、フックとフェザントテイルとコパーワイヤーだけのフライです。
見た目も美しくない素朴なフライですが、なんとヤマメがヒット。
この釣場には、背ビレと尾ビレの間にあるアブラビレをカットした「標識ヤマメ」が放流されていて、その魚を釣ると記念バッヂがもらえるそうです。
ヤマメが釣れた時は一瞬そのバッヂが頭をよぎったのですが、キャッチした魚体は一点の欠けもないヒレピンのそれはそれは美しいヤマメでした。残念(?笑)。
その後もニンフではポツポツと釣れました。
やはりこういう魚の多い管理釣場では、釣果を延ばすならニンフをメインに考えた方が良いでしょうね。
こういうトロトロした流れがニンフで良く釣れました。 |
時間も押し迫ってきたので、最後に最上流エリアを探ってみました。
ユスリカ以外まとまったハッチはほとんどなかったのですが、単発でカディスっぽい何かが飛んでいるのは見えました。
最後は気持ち良いドライフライの釣りがしたいのでライトケーヒルでヤマメを狙います。ちなみにこの最上流エリアはヤマメが多い区間なのだそうです。
この川の平均サイズより若干小振りなニジマスがラストフィッシュとなりました。 |
しばらく釣り上がるも反応なし。
そこで気分を変えてフライをサイズアップ。10番のロイヤルウルフに変更です。夕暮れて来たし、ハッチもないなら大き目の目立つテレストリアル系フライでアピールしてやろうというのがこの時の僕が考えたことでした。
すると僕の思いが通じたのか、この日最後の魚となったニジマスがヒット。残念ながらヤマメではありませんでしたが、上々と言って良いでしょう。
10番のロイヤルウルフ。 |
一般的には反応が渋いとフライをダウンサイズしたりニンフに変えたりすることが多いのかもしれませんが、ステレオタイプ的なことをただ繰り返すのではなく、その時の状況をしっかり見極めることが大切ですね。
自然渓流の雰囲気を楽しみつつ、管理釣場ですから魚影も濃いので色々なチャレンジができると思います。
この日最後のニジマスがヒットした流れ。 |
ちなみにこの日使ったロッドは、Hardy, Gem Featherweight(ジェム・フェザーウェイト)という 長さ10ft(!)のバンブーロッドで、しかも1917年製の99歳です!
10フィートの長竿が渓流で使えるのかって?写真の通りです!が、さすがにこの長さのシングルハンド・バンブーは・・・重い。重すぎる(苦笑)。。
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