2013年8月20日火曜日

ティーニー・ニンフ

Teeny Nymph.
米国のフライタイヤー、ジム・ティーニー氏によりデザインされた、オリジナルは比較的大き目のフックにたっぷりとフェザントテイルを巻きつけるニンフパターンですが、ここでは小型フックにスキニーなシルエットとなるように巻いてみました。

Teeny Nymph (#16)


#16サイズは、オリジナルにはないコパーワイヤーのリビングがされています。

Teeny Nymph (#20)

#20サイズは、見た目ではほとんど分かりませんがスレッドでボディをリビングし補強としています。

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少々蛇足を。

フェザントテール(キジの尾羽)を用いたニンフと言うと、やはり英国のリバーキーパー、フランク・ソーヤー氏により考案された「フェザントテールニンフ」が有名かつ実際に効果的なフライですが、ティーニーニンフとはコンセプトが異なっているので、ちょっと比較してみましょう。

Pheasant Tail Nymph (#18)

まずフェザントテールニンフですが、コパーワイヤーを多用しテールも短くすることで「沈みやすさ」を求めています。これはF・ソーヤーのホームリバーが厚く重い流れのスプリングクリークであったことが影響していると思われます。
ちなみにソーヤーによるオリジナルではスレッドも用いられておらず、コパーワイヤーそのものがスレッドとして扱われていることも付記しておきます。

一方、ティーニーニンフはテールこそないものの、それ以上に水の抵抗を受けるであろうレッグが多めに設けられています。当然沈みにくく、表層付近を流されるであろうことは想像に難くありません。さらに水流を受けるレッグが動きアピールすることを意図されてもいます。

いずれのフライもマテリアルはフェザントテール(とワイヤー)のみというこれ以上ないほどシンプルなフライであり、しかも同じニンフというカテゴリーでありながらフライに込められた意図は大きく異なっていることが分かります。
たかがフライ、されどフライ。
こんな小さなフライにもプロダクトデザインとしての思想が見られますネ。

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