2015年10月1日木曜日

スタンダード・ドライフライのカスタマイズ

トラウトフィッシングに用いるドライフライは大きく2つのタイプに分かれ、フックシャンクに対して垂直にハックルを巻いたものをスタンダードフライ、フックシャンクに何らかのポストを立てて水平にハックルを巻いたものをパラシュートフライと呼びます。

一般的にはパラシュートの方がキャスティングがしやすく、小さなサイズでも視認性が良く、フッキングも良いことが多い・・・と、好まれているのようですが、僕自身はスタンダードフライが好きで、シーズンを通してドライフライはほぼスタンダードで通しています。


スタンダードフライを使用した方からは、キャスティング時のティペットの「ヨレ」と浅いストライクに対してフッキングが悪い、といったデメリットが良く聞かれます。
ティペットがヨレる原因ははっきりしていて、スタンダードフライを見ていただければ分かるように空気抵抗が大きく、フックシャンクを中心にハックルが一周して全方向へ伸びていることから、フライがキャスティング中に回転しやすいことが影響しています。

僕自身はある程度ティペットがヨレることは仕方ないので、太めのティペットを使い、こまめにヨレをチェックすることにしています。

フッキングについてですが、普通に渓流で釣りをしている時は特にフッキングが悪いと感じることはありません。
ただし、桂川忍野のように緩い流れの中で極端にスレたトラウトの場合、鼻先で突くような浅いストライクの場合、トラウトがフックに触っていない場合があります。
そういう時は確かにパラシュートやCDCを用いたフライに分があるかもしれません。

フライをパラシュートに変更するのも方法ですが、スタンダードフライを簡単にカスタマイズする方法もあるのでご紹介したいと思います。

左:オリジナル。右:カスタマイズ済み。

左:オリジナル。右:カスタマイズ済み。

方法としては非常にシンプルで、フックシャンク下側のハックルをカットするだけです。
ラインクリッパーでパチンと一度切るだけで十分です。
カットした間隔は120度くらいになるでしょうか。

これで、フライが水面に乗る姿勢が安定し、またフックポイントが見えることからフッキングは改善されるでしょう。
また、2次的な影響としてキャスティング時の飛行姿勢も安定してティペットのヨレも軽減されます。
カットの幅は好みに応じて広げても良いでしょう。

ハックルをカットするデメリットとしては、当然のことながら浮力が低下することです。
フィールドの状況に合わせて色々試してみるのも面白いと思います。

実は僕自身は普通にトラウトを釣っていて、上でご紹介したようにハックルをカットすることはあまりありません。
しかしオイカワをドライフライで釣るときは良くやります。
もちろんオイカワドライというシンプルなミッジフライを使うことが多いのですが、ご存知の通りオイカワは口が非常に小さいので、フライのフックポイントが横向きや上向きになって水面に乗ってしまうと、ストライクが合ってもフッキングしないことが多々あります。
そこで上記の要領でハックルをカットして水面でのフライの姿勢を安定させています。

渓流オフシーズンにオイカワ釣りを楽しむ方、是非お試しください。ドライフライのフッキング率上がりますよ!

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