2019年6月4日火曜日

渓流のダブルホール

先日、アメリカ人のゲストと釣りをした際、彼が僕のキャスティングをショートビデオで撮影してくれていたので、それを紹介したいと思います。


フライキャスティングにおいて、ビギナーからアドバンスレベルに変わる境目と言うのはダブルホールの技術があるかどうかと言えると思います。
僕の初心者向けフライキャスティングレッスンではダブルホールまではやらないのですが、ご希望の方にはその次のステップとしてレッスンを行っています。

ダブルホール Double Haul と言うのはキャスティング中のラインスピードを上げてより力強いラインコントロールをする技術なのですが、名前の通り、バックキャストとフォワードキャストに移行する過程でそれぞれ左手(右利きの場合)でホールドしたフライラインを引っ張る動作です。

ダブルホールというと多くの方が、遠投する技術だと思っているようですが、より重要なことは前述の通りキャスティングリール中のフライラインのスピードを上げることができるということです。

ラインスピードを上げることで、フライラインに確実に必要な力を加え、正確なキャスティングができるようになります。
遠投能力の向上はその結果と言って良いため、実は遠投はそれほど必要ではない渓流域においても非常にユースフルな技術と言えます。

下に動画紹介していますので腕の動きとラインの動きを確認してみてください。



  1. まずバックキャストする際、少しだけ左手でラインを引いてホールを入れています。それほど強く引くのではなく、あくまでもラインにスピードを与えるきっかけにしています。
  2. また、フライラインのピックアップ/バックキャストはラインを跳ね上げるのではなく、真っ直ぐ後ろへ引き抜くようなイメージです。そのためにロッドをしっかりとまげてラインに力を伝えています。ラインを上に跳ね上げるようなバックキャストからそのままフォワードキャスト並行すると、当然ながらループが乱れて方向の定まらないキャスティングになってしまいます。
  3. フォワードキャスト/シュートの際も、左手でしっかりとホールを入れてラインスピードを上げます。そうすることでラインのベクトル(方向とスピード、強さ)を自分でコントロールすることが可能になります。ちなみにラインスピードを上げるとソフトなプレゼンテーションができないと思われるかもしれませんが、それは技術的に全く異なる問題なので、必要に応じた自由なプレゼンテーションが可能です。
大きくは以上の三点がダブルホールの肝と言って良いでしょうか。
もちろんこれを見ていきなりダブルホールができるようにはならないと思いますが、一つの切っ掛けにでもしていただければ幸いです。


クリス、ビデオありがとう!

それでは皆様、良きフライフィッシングを!
Tight lines!

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